3/9(土)、練馬区の「みどりのまちづくりセンター」が主催する「まちづくり講座「場所やスキルを活かす R30からのまちづくり」」というイベントに、「欅の音terrace」の企画・設計を担当したスタジオ伝伝・藤沢とつばめ舎建築設計・永井+根岸が登壇しました。
場所は「けやきの森の季楽堂」。築150年の古民家をリノベーションした、非常に趣深い立派な建物でプレゼンテーションできるということで、いささか緊張気味。
第1部は各登壇者の事例紹介。
欅チームのテーマは「空間づくりの建築スキルをいかす ~アパートオーナーの想いとまちの記憶を再構築する~」。オーナーさんとの出会いから「欅の音terrace」が出来上がるまでの企画・設計・不動産のプロセス、そして現在にいたるまでの運営の仕方について、余すところなく魅力を伝えてきました。
ほかの登壇者も面白くかつ意義深い活動をされている方々ばかり。
ちゃい旅ガーデンプロジェクト・サポートメンバーの板井亮子さんのテーマは「手先の器用さをいかして ~オープンガーデンの四季を物語る~」。住人が自分の敷地内のガーデンスペースを期間限定で誰でも使えるように共有するプロジェクトを実施されています。私有地をみんなの土地としてシェアするマインドは、欅の音terraceにも通じる重要なテーマです。
「まちがつながるシェアごはん」の渡辺 美紀さんのテーマは「地域ネットワークをいかす ~地域団体と子どもの橋渡し~」。練馬区には地域団体が数多くあるそうで(知らなかった!)、その地域団体と子どもをつなげてランチ会を行うことで、お互いに距離を縮められるようにする活動をされています。大人と子どもが繋がるのはとても大事なこと。「欅の音terrace」も目の前に小学校があるので、この活動は非常に勉強になります。
最後は「かみいけ木賃文化ネットワーク」の山本 直さん・山田 絵美さん。テーマは「自分の不動産とまちの文化をいかす ~地域資源を使いながら、まちの価値を高める~」。豊島区上池袋地域の木造賃貸アパート(木賃)「山田荘」をキッカケに、まちを上手に使いながら楽しく木賃を利活用するプロジェクトを継続的に実施されています。建築を中心とした地域活性化の話ということで、「欅の音terrace」と一番共通点のあるプロジェクトです。
第2部は参加者からの質疑を交えた座談会形式。
どうしたらまちづくりに主体的に関われるようになるのか、という問いが全体を通してありましたが、4組の登壇者がそれぞれ異なるポジションで、異なるアプローチで取り組みをしていることがそのヒントかもしれません。自分が楽しくできることを、自分ができる範囲でやること。それぞれの活動の背景にはそんなメッセージが込められていたように感じました。
最後に各登壇者からそれぞれ、今回のイベントを通じて参加者に伝えておきたい、今後のまちづくりに対するコメントを。
“誰でも入れる開く場&時間”(スタジオ伝伝・藤沢)、“発信 やりたい事を言う”(つばめ舎建築設計・永井)、“とりあえずDO!”(つばめ舎建築設計・根岸)という3人の個性が溢れる結果に。
「欅の音terrace」のDo Spaceのように、誰でも気軽に入れる場、そして時間があれば、主体的に関わるキッカケが生まれることに繋がります。また、やりたい事を発信し続けることで自然とそれがやれるようなチャンスが巡ってきます。そのためにはとにかく考えずにDOあるのみ!という、よいコメントの流れになっていたような気がします。
今回のイベントのように、私たちの活動に興味関心のある地域の方々へ発信するチャンスをいただけるのは、非常にありがたいことです。今後も何かありましたらお気軽にご相談ください!